×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
セバシエで片→両想い
(コレが最高のBAD ENDの続きです)
どうしようもなく、切ない。
突き放したはずなのに、どうしてこんなに惹かれてしまうんだろう。
「それ以上言うな」
「……」
「僕は、お前のことなんて何とも思っていないと、何度言えばわかる?」
恐らく、奴が傷つく言葉を吐き捨てる。
「僕の思いがそれ以下になることはあっても、それ以上になることはない」
無言で僕を見つめるセバスチャン。
その視線に耐えきれず、身を背ける。
僕は、セバスチャンの温もりを知ってしまったら、きっと離れられない。
近い未来、僕はセバスチャンに喰われ、セバスチャンは新しい主を探すだろう。
もしかすると、僕のように、その人間を好きになることだってあり得るのだ。
温もりを知ってしまうことが怖くなる。
失ってしまうのなら、最初から知らない方がいい。
セバスチャンは人前にでると、多くの女性に囲まれる。
彼女たちの多くは、セバスチャンの執事という身分は見ぬ振りをして、あわよくば愛人として囲ってしまおうと思っている女ばかりだ。
奴が、そんな誘いに乗ることはないとわかっている。
だけど。
セバスチャンを突き放したのは僕なのに。
セバスチャンを拒みながら、側にいたいなんて僕の傲慢な我が儘だ。
(僕は幸せになってはいけない。だけど、本当は…!!)
「もう下がれ、僕は寝る」
「…Yes, My Lord」
パタンとドアが閉まり、重く響く足下が完全に聞こえなくなると、自分の双眸からとめどなく涙があふれてくる。
(セバスチャン、セバスチャン…!!)
口には出来ない想い人の名を、心で叫ぶ。
口にすれば、彼が来てしまうから。
「…っく、ぅう」
嗚呼、なんて愚かなんだ。
不変を望んだのは、紛れもなくこの僕だというのに。
知りたくなかったはずの温もりが欲しくて。
彼を完全に自分のものに出来ない事実が苦しくて。
「…坊ちゃん」
「!!!!」
退室したはずのセバスチャンの声に驚く。
「坊ちゃん」
やめろ、僕を呼ぶな。
浅はかで愚かな願いがあふれてしまうから。
「坊ちゃん」
…居なくならないで。
…僕のもので居て。
「何故、泣いているのです?」
「お前には、関係ない」
「坊ちゃん」
「何でもない!離…ぃたっ!」
手を引かれ、腕の中に閉じ込められる。
「あなたが好きです、シエル」
反則、だ。
幸せになってはいけない、幸せに出来ない。
なのに、そこに幸せしか求めない自分に嫌気がする。
「坊ちゃんは、私のことを何とも思っていないと仰いましたが、私は坊ちゃんを愛しています」
「貴方以外考えられません」
その言葉で、ゆっくり、両手をセバスチャンの背中に回して抱きついた。
「…きだ、好きなんだ。セバスチャン」
僕は、自分が傷つきたくなくて避けていた。
「いつか、お前がほかの誰かと契約して、僕のものではなくなると想像したら、お前を好きになる程苦しくなっ…っく、ぅ」
こらえきれず、溢れてくる涙はそのまま、さらにセバスチャンにしがみついた。
「私は、これから未来永劫、貴方意外のものになる気はごさいません」
その言葉が嘘じゃないことは、僕が一番よく知っている。
悩みも不安もまだまだ尽きない。
だけど、セバスチャンの幸せそうな顔を見て。
当たり前のように紡がれた言葉を聞いて。
全てをこの悪魔に委ねてもいいと思った。
いつか、振り返ったとき。
甘く儚い絵空事と化してしまっていたとしても。
(コレが最高のBAD ENDの続きです)
どうしようもなく、切ない。
突き放したはずなのに、どうしてこんなに惹かれてしまうんだろう。
「それ以上言うな」
「……」
「僕は、お前のことなんて何とも思っていないと、何度言えばわかる?」
恐らく、奴が傷つく言葉を吐き捨てる。
「僕の思いがそれ以下になることはあっても、それ以上になることはない」
無言で僕を見つめるセバスチャン。
その視線に耐えきれず、身を背ける。
僕は、セバスチャンの温もりを知ってしまったら、きっと離れられない。
近い未来、僕はセバスチャンに喰われ、セバスチャンは新しい主を探すだろう。
もしかすると、僕のように、その人間を好きになることだってあり得るのだ。
温もりを知ってしまうことが怖くなる。
失ってしまうのなら、最初から知らない方がいい。
セバスチャンは人前にでると、多くの女性に囲まれる。
彼女たちの多くは、セバスチャンの執事という身分は見ぬ振りをして、あわよくば愛人として囲ってしまおうと思っている女ばかりだ。
奴が、そんな誘いに乗ることはないとわかっている。
だけど。
セバスチャンを突き放したのは僕なのに。
セバスチャンを拒みながら、側にいたいなんて僕の傲慢な我が儘だ。
(僕は幸せになってはいけない。だけど、本当は…!!)
「もう下がれ、僕は寝る」
「…Yes, My Lord」
パタンとドアが閉まり、重く響く足下が完全に聞こえなくなると、自分の双眸からとめどなく涙があふれてくる。
(セバスチャン、セバスチャン…!!)
口には出来ない想い人の名を、心で叫ぶ。
口にすれば、彼が来てしまうから。
「…っく、ぅう」
嗚呼、なんて愚かなんだ。
不変を望んだのは、紛れもなくこの僕だというのに。
知りたくなかったはずの温もりが欲しくて。
彼を完全に自分のものに出来ない事実が苦しくて。
「…坊ちゃん」
「!!!!」
退室したはずのセバスチャンの声に驚く。
「坊ちゃん」
やめろ、僕を呼ぶな。
浅はかで愚かな願いがあふれてしまうから。
「坊ちゃん」
…居なくならないで。
…僕のもので居て。
「何故、泣いているのです?」
「お前には、関係ない」
「坊ちゃん」
「何でもない!離…ぃたっ!」
手を引かれ、腕の中に閉じ込められる。
「あなたが好きです、シエル」
反則、だ。
幸せになってはいけない、幸せに出来ない。
なのに、そこに幸せしか求めない自分に嫌気がする。
「坊ちゃんは、私のことを何とも思っていないと仰いましたが、私は坊ちゃんを愛しています」
「貴方以外考えられません」
その言葉で、ゆっくり、両手をセバスチャンの背中に回して抱きついた。
「…きだ、好きなんだ。セバスチャン」
僕は、自分が傷つきたくなくて避けていた。
「いつか、お前がほかの誰かと契約して、僕のものではなくなると想像したら、お前を好きになる程苦しくなっ…っく、ぅ」
こらえきれず、溢れてくる涙はそのまま、さらにセバスチャンにしがみついた。
「私は、これから未来永劫、貴方意外のものになる気はごさいません」
その言葉が嘘じゃないことは、僕が一番よく知っている。
悩みも不安もまだまだ尽きない。
だけど、セバスチャンの幸せそうな顔を見て。
当たり前のように紡がれた言葉を聞いて。
全てをこの悪魔に委ねてもいいと思った。
いつか、振り返ったとき。
甘く儚い絵空事と化してしまっていたとしても。
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
最新記事
(06/08)
(01/09)
(01/03)
(12/08)
(10/15)
P R